この映画を観て思い出したことがありました。
私の亡き父は、
大怪我で半年に渡る
入院生活を送ったことがあります。
そのうちの3ヶ月ほどは個室で、
ひと月はベッドから降りることもできない
生活を余儀なくされました。
小さな、
素っ気ない部屋で、
毎日ほんの少しの時間、
同じような人としか会話ができない。
体も自由に動かすことができない。
そんな中で、
父は俳句を作って、
毎日楽しく過ごしていました。
「こんな部屋の中で、
ベッドに張付け生活のどこに
俳句の材料があるんだ?」
と笑いながら聞くと、
「窓から山が見えて、
田んぼが見えて、
農作業をしているのが見えたら十分じゃ。」
強制的
究極的
シンプルライフなこの入院生活の中、
この人の頭の中は、
無限大かと思った瞬間でした。