この映画は、
監督兼主人公のドキュメンタリーで、
登場人物は全て実在する人、
セリフも本当の言葉で創られています。
その中で、
映画の要となるような事を言うのが、
主人公のおばあちゃん。
長く生きてきたからこそ、
短くつぶやくような言葉でも、
英知にあふれています。
「結局、モノは全部残していくことになる。」
「今で十分であると思うか・・
何が本当に必要かは自分で決めないとね。
節度を身につける方法はそれしかないわ。」
「家庭は“モノ”じゃない。
別のものから生まれる。」
「モノは、ただの小道具よ。」
モノが小道具だとしたら、
主役は自分で、
人生は舞台。
だったら、
素晴らしい舞台にするためにも、
小道具は
厳選したお気に入りのものにしたいですね!
そして、
私的にお気に入りの言葉はこれ!
「ここまで長生きしたから、
あと何十年か生きてもいいわね。」
怪我をして入院し、
家も売り払う予定で、
寂しさもあるはずの
老女が呟くセリフには思えないです。
そして表情がとてもチャーミング。
日本のお年寄りと比べた時、
幸福度の高い
フィンランドというお国柄のせいかな
と思われました。